余市シングルモルトと石炭直火蒸留 ― 竹鶴政孝が北海道に残した『世界で最後の手焚き』と、瓶の中のオイリーな重さ
— 余市シングルモルトを宮城峡と並べて飲む。同じニッカ、同じ竹鶴政孝の設計なのに片方は焚き火、片方は洋梨。なぜ余市だけが今も手で石炭をくべるのか、その重さの理由を読む。
人物ストーリーと技術的根拠を必ず添えた銘柄キュレーション。
— 余市シングルモルトを宮城峡と並べて飲む。同じニッカ、同じ竹鶴政孝の設計なのに片方は焚き火、片方は洋梨。なぜ余市だけが今も手で石炭をくべるのか、その重さの理由を読む。
— Prologue K と W を並べる。3年・55.5%・バーボン樽まで揃え、変えたのはスティルだけ。軽井沢由来の K と地元杉で焚く W に分けた中村大航の判断を舌で読む。
— ジャパニーズの起源を Suntory と Nikka で語る癖を、Iwai Tradition は静かに訂正する。竹鶴政孝を派遣した上司・岩井喜一郎が Mars Whisky の原型を引いた経緯を読む。
— 最北 Wick の Old Pulteney 12 を40%で開けた夜。平面切りの wash still と worm tub、5蒸留所の個性を20年『同じ味にしない』Stuart Harvey の steward 仕事を読む。
— Islay 北東岸の Bunnahabhain は本流からピートを抜いて売ってきた。46.3%・non-chill filtered・natural colour を2010年に通した Ian MacMillan の判断を読む。
— 白州12年を山崎12年と並べて飲む。なぜ片方は薪の煙でミントなのか。Hakushu 蒸留所長 Mike Miyamoto を通し、標高700m・木桶発酵・5ppm のピートが残すものを書く。
— 1997年から80回以上 batch を重ねる A'Bunadh。NAS・加水なし・シェリー樽のみ、毎回 ABV が違うのに『らしさ』が崩れない仕事を Cruickshank の現場から読む。
— Lagavulin 16 と Caol Ila 12 を並べる。同じ35ppm・8km の2蒸留所がなぜ違う瓶になるか。1970年から53年 Islay の樽番をした Iain McArthur の仕事から読む。
— Ichiro's Malt と Chichibu のミズナラ系を、2004年の400樽救出と肥土伊知郎の20年の現金繰りとして読む。ミズナラのラクトン化学が手元のグラスで確かめさせるもの。
— 1963年に世界初のシングルモルトとして出た Glenfiddich 12 を、Brian Kinsman は2009年から『同じ味のまま』届ける。年1,400万本超を60年保つ工学を読む。