ウィスキーを、
人で読む。

LegacyDramは、ウィスキーを「銘柄」ではなく「誰のどんな決断で生まれたか」から読み解くキュレーション・メディアです。エンジニアがレガシーコードを読むように、瓶の中の意思決定をたどります。

3つの柱

人物

蒸留所の設計者、ブレンダー、所有者、その背後にいるエンジニア。彼らがどんな決断を下し、どんなトレードオフを瓶に閉じ込めたのか。

技術

蒸留化学、樽の科学、ブレンドの数理、発酵のエンジニアリング。ウィスキー作りをエンジニアの目で読み解きます。

テイスティング

人物のストーリーと技術的な根拠を添えた銘柄キュレーション。広告コピーや「ベスト◯選」は載せません。

最新の記事

Duncan McGillivray と Bruichladdich の古い機械 ― 蒸留所を『近代化しない』と決めた技師の手仕事

— 死んだ蒸留所を買った男は語られる。だが1881年のヴィクトリア朝設備を実際に手で回し続けたのは Duncan McGillivray だった。近代化を拒んだ現場技師の決断とトレードオフ。

Springbank 10 と Mitchell 家 ― 町が死んだ Campbeltown で、手作業の蒸留所が残した塩と油

— かつて 30 以上の蒸留所を擁した Campbeltown は今 3 つ。町の灯を消さなかった Mitchell 家の Springbank 10 を、2.5 回蒸留・床麦芽・直火という手作業の技術と、Glen Scotia 15 / Kilkerran 12 との対比で読む。

卜部兵吉と1919年の免許 ― 日本で一番早くウィスキーを作る許可を取って、一番無名であり続けた明石の蔵の決断

— ジャパニーズの起源を Suntory と Nikka で語る癖を、明石の小さな蔵が静かに訂正する。山崎より4年早く免許を取り、賭けずに生き残った江井ヶ嶋酒造と卜部家の決断を読む。

形の違う三基のスチル ― 嘉之助蒸溜所と小正芳嗣が、一つの蒸留所に風味レンジを設計した工学判断

— なぜ一つの蒸留所に形の違うポットスチルを三基も置くのか。鹿児島・吹上浜の嘉之助蒸溜所で小正芳嗣が下した「スチル幾何で風味レンジを内製する」工学判断を、還流と銅接触の化学から両面で読む。

厚岸シングルモルトと樋田恵一 ― 昆布を商う会社が亜寒帯にアイラを建て、二十四節気で瓶に名前をつけた決断

— 厚岸の二十四節気シリーズを白州12とLagavulin 16の間に置いて飲む。昆布等の食品商社の二代目・樋田恵一が、なぜ北海道の霧の沿岸にアイラを移植したのか。寒冷地熟成・ピート・ミズナラの三つの技術判断から、瓶のなかの一杯を読む。